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リーダーとして望まれるもの…女性の活躍を!!

日本の国会議員では女性は1割。内閣でも女性はわずか1人と世界平均の18%からすると、かなり遅れている国と言えます。今回のお話はニュージーランドの女性首相アーダーンさんからです。

ニュージーランドの人口は、日本の7割ほどの土地に480万人と少なめで、ヒツジのほうが人より多いそうです。9月には小泉進次郎厚生労働部会長が視察していますが、アーダーン首相は進次郎氏と同じ世代でイギリスのブレア首相やニュージーランドの元首相のもとで学んだ政治のスペシャリスト。

アーダーン首相は、28歳で国会議員、37歳で首相に就任しています。6月には女児を出産し、国のリーダーが産休をとったことで話題になっています。一方、日本では鈴木貴子議員が出産した際には、『自覚がない!』と批判を浴びたりもしていましたよね。

125年前にニュージーランドは世界初の女性参政権が生まれた国で、その女性は紙幣にもなっています。国会議員の4割が女性で、アーダーン首相は3人目の女性首相となります。次の女性首相候補として名前が上がっているヴィロージーン・プライムさんは国会議員で夫婦共働き。旦那様も首相になることに賛成しており、写真の中にはニュージーランド国会の議長の手に自分の娘を抱いている姿がありました。

環境もドンドンと整備されており、議場での授乳も可能になったほか、議場のそばには配偶者と家族のための部屋まで設けられています。女性国会議員は働く女性の代表というのがこの国の基本的な考えなんだとか。こうした国だからこそ首相が産休を取ることができるのですね。アーダーン首相は9月の国連総会に赤ちゃんを連れて出席し、世界にニュージーランドの先進性を発揮していました。

ドイツではメルケル首相の後継者に女性のリーダーが候補に上がっているそうです。この他、女性のリーダーとしては、エストニアやアイスランドや台湾も女性大統領を選出していました。では、日本は・・・

日本の下院(衆議院)での女性議員の割合は世界で158位。OECD(経済協力開発機構)の35の加盟国では最下位です。地方では、女性が1人もいない市町村議会が全体の2割に上る日本。国会では「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が全会一致で成立したりもしていますが、国会や都議会等で良く聞かれた男性議員による聞き苦しい叫び声からすると、簡単には行かない事がよく分かります。

世界110か国の国会議員を対象に272人から回答を得たアンケート調査では、積極的に取り組む政策課題に違いが見られ、男性が、外交や経済、教育などの課題に積極的だったのに対し、女性は、性の平等や地域社会、家族などの課題により重点を置く傾向があったというデータもあります。こうした違いがあるからこそ、偏らない事で本当に皆が暮らしやすい世の中になっていくのでしょうね。

イギリスの経済紙『The Economist(エコノミスト)』は、毎年「女性が働きやすい国ランキング」を発表しています。このランキングは、女性労働者に関して「収入」「労働力参加率」「高等教育の進学率」「育児費用の負担率」「出産・育児休暇の取得率」「ビジネススクール入学への申請率」「高齢者の雇用率」等のデータを考慮して算出されています。2017年の「International Women's Day(国際女性デー)」に、発表された結果で言うと女性が働きやすい29の国々の中でベスト5は・・・

1位 アイスランド
2位 スウェーデン
3位 ノルウェイ
4位 フィンランド
5位 ポーランド

そして、ワースト5の国々は・・・

1位 韓国
2位 日本
3位 トルコ
4位 スイス
5位 チェコ共和国
・・・日本は下から2番目だったんですね・・・。

アイスランド・スウェーデン・ノルウェー・フィンランドの北欧諸国は会社の役員や議席数においても女性が高い割合を占めていて、このランキングにおいても上位にランクインした結果となっています。

ランキング1位になったアイスランドでは、両親がフルタイムで働いている場合、お互い3ヵ月の育児休暇を取得することができるそうです。3ヵ月経ったあとは、両親のどちらかが更に3ヵ月育児休暇を取得できるそうです。また、育児休暇中は、収入の80%が育児手当として国から支給され、父親になった男性の90%以上が育児休暇を取っているそうです。日本では、とても考えられない事ですよね。

手厚いのはこれだけでなく、母親が仕事に復帰したときの保育園や学校の授業が終わったあとの学童保育の費用も、国が援助しているのだとか。このような国による経済的援助があればこそ、母親は仕事と子育てをうまく両立できているのでしょうね。

女性の社会進出、議員数、そしてリーダーとして国のトップに立って行く流れができてくれば、家族単位の生活環境まで大きく変わっていけるのかも知れません。沢山のハードルがありますが、1人ひとりが声をあげ、努力を積み重ねていくことで、今の若い人たちが中心となっていく頃には、世界の中でも良い方で上位にランクインできるようになっていたいですよね。

そう言えば以前、アメリカで2016年に公開された伝記映画『Hidden Figures』(邦題ドリーム)について、以前このブログでも書かせて頂きましたが、人種差別の激しいアメリカの中で、見事に自分達の力を発揮していった3人の黒人女性たちの映画を、ふと思い出しました・・・。ちなみに、そのブログは、こちらです。

https://www.labinnew.net/blog/閉ざされた扉をこじ開ける痛快な映画『hidden-figures』/

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