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世界に誇れる『足るを知る』江戸の商人

NHKスペシャル「シリーズ大江戸」第2集「驚異の成長!!あきんどが花開かせた“商都”」見ましたか?18世紀の江戸の経済成長率は、世界トップクラスで、イギリスに次ぐ第2位だったことが明らかになったんだとか。2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、関心が高まる東京。その基盤となった「江戸」の発展の理由などを、近年の発見や研究に基づいて3回に分けて描いていく「シリーズ大江戸」。 第1回目の放送分については、姉妹サイトの方で触れたので、第2回目はこちらで書いてみます。

4月に放送された第1集では、1603年の江戸幕府誕生から100年ほどで、世界最大の100万都市に成長した秘密を解明。そのカギが「水の都・江戸」の水運の要となった堀や、水道網の整備にあったというお話でした。そして第2集。今も続くカツオ節問屋「伊勢屋」の歴史を辿ることによって、江戸の様子が描かれていきます。

水路などの巨大公共事業から人が集まり、消費するだけの武士50万人余りと、それを相手にして稼ごうとする商人50万人で江戸は溢れていきます。お金を貸して返せない人から利権を奪いのしあがる。加賀藩は年間60億円もの巨大な消費をし、侍需要が驚異の経済成長を成し遂げさせていったのです。

第1の鍵・・・伊勢屋(にんべん)の初代が亡くなると、やがて大名バブルもはじけ、伊勢屋が貸していたお金も踏み倒されてしまいます。商人達の生き残りをかけた仁義なき闘いが始まっていきます。消費するだけの武士が対象にならなくなると、伊勢屋もどん底に…。そのまま、よっぽど悲惨な光景になっていくかと思いきや、何故か江戸の経済は益々発展していくのです。町人が浮世絵を買うようになってくると、その弟子の絵まで売れるようになる。そう、武士に変わって町人が消費するようになっていったのです。

伊勢屋もこれにあわせて値段の安い鰹節を手に入れ、食生活で馴染みの深い出汁に使われたことで大ヒットしていったのです。例えば浮世絵が売れることで、絵師、彫り師、摺り師、版元、版木、筆、顔料、刃物、小道具、紙と多数の商売が活発になっていく。街に現れた不思議な職業の人達もいました。「すたすた坊主」「キセルを吸わせる人」「砂絵を描く人」

第2の鍵・・・伊勢屋は、安い網節をつけ払いではなく現金払いで、良品安価の画期的な商法を産み出します。つけ払いにしたのでは、かつての借金踏み倒しの二の舞になるからです。この新しい商法で売り出した網節で、伊勢屋はV字回復!なんと当時の江戸には、ショッピングガイドも世界に先駆けて生まれていたそうです。お食事処も世界を先行していたとか。

第3の鍵・・・格差社会が広がるなか、浅間山の大噴火で東日本が灰で覆われて、天明の大飢饉が起きていきます。…飢えた人達が商人の店を襲うようになり、なんとわずか5日間で江戸の店1000軒が壊されたそうです。すると商人たちの手によって【町会所】という『江戸のセーフティーネット』が登場していきます。

お金を持っている商人たちが、自らのお金を払って食材を貯え、貧しい人も含めた町民達の為に貯えていくようになったのです。江戸の要の水路も、その維持を町会所が担っていきました。商人が稼いだ1000億円ものお金が投じられて江戸が守られたというのです。

伊勢屋の3代目は、晩年、こんな事を書き残しています。「富が人々より勝れば、人は必ず憎む。情けに通じ、足るを知ることが富である。」何か、良く出てくる落語のセリフを思い出してしまいます。
  『江戸っ子だってね!!』
     『ケチな事を言ってんじゃねーって』
        『こちとら江戸っ子でぇ!!』・・・みたいな

江戸の商人の魂が、メイドinジャパンに繋がって行くという第2集。やはり楽しく観させて頂きました。第3集は7月1日の放送予定で、「不屈の復興!!町人が闘った“大火の都”」見逃さないようにしなくては!!

ところで、前回ブログのパス―ワードですが、字変四八の奥義【上杉謙信の暗号】から『参四七参六弐七六』ということで下の表で確認していくと・・・


 

 

 

 

 

確認できた言葉は、禅問答に出てくる

『そもさん➡somosann」』(いかに!?)が答えでした。

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