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亡き祖父の平和への願いが込められた詩「本当の幸せ」

沖縄全戦没者追悼式において、小6年の山内玲奈さん(11歳)が平和への願いを込めた詩を朗読されました。10歳で沖縄戦を体験し、昨年亡くなった祖父の「平和への願い」を伝えたいと書かれ読まれた詩・・・全文から・・・。

「本当の幸せ」

青くきれいな海
この海は
どんな景色を見たのだろうか
爆弾が何発も打ちこまれ
ほのおで包まれた町
そんな沖縄を見たのではないだろうか

緑あふれる大地
この大地は
どんな声を聞いたのだろうか
けたたましい爆音
泣き叫ぶ幼子
兵士の声や銃声が入り乱れた戦場
そんな沖縄を聞いたのだろうか

青く澄みわたる空
この空は
どんなことを思ったのだろうか
緑が消え町が消え希望の光を失った島
体が震え心も震えた
いくつもの尊い命が奪われたことを知り
そんな沖縄に涙したのだろうか

平成時代
私はこの世に生まれた
青くきれいな海
緑あふれる大地
青く澄みわたる空しか知らない私
海や大地や空が七十四年前

何を見て
何を聞き
何を思ったのか
知らない世代が増えている
体験したことはなくとも
戦争の悲さんさを
決して繰り返してはいけないことを
伝え継いでいくことは
今に生きる私たちの使命だ
二度と悲しい涙を流さないために
この島がこの国がこの世界が
幸せであるように

お金持ちになることや
有名になることが
幸せではない
家族と友達と笑い合える毎日こそが
本当の幸せだ
未来に夢を持つことこそが
最高の幸せだ

「命どぅ宝」
生きているから笑い合える
生きているから未来がある

令和時代
明日への希望を願う新しい時代が始まった
この幸せをいつまでも

注釈: 「命どぅ宝」は「ぬちどぅたから」と読み、「何をおいても命こそが大切である」という意味を持っています。沖縄戦の際、難民の一人によって叫ばれたとも伝えられ、1950年代に伊江島土地闘争のスローガンとして用いられ、さらに1980年代の反戦平和運動のなかで広く普及した言葉だそうです。

沖縄戦を継承する意図を朗読後、山内さんが改めて問われると「自分には何ができるか、考えて行動すること。友だちと戦争や平和についておしゃべりして、平和について考えていきたい」と緊張がほどけ、ほころんだ顔を見せていたそうです。

そんな平和への願いとは裏腹にこの日開かれた沖縄全戦没者追悼式は、さながら政治集会の様相も呈していたとか…。玉城デニー知事が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関し「県民の圧倒的民意に寄り添い、辺野古が唯一との固定観念にとらわれず県との対話による解決を強く要望する」と述べると、会場には拍手と指笛とともに「そうだ」「よーし」との声が飛び交い、安倍首相が挨拶を始めると、「帰れ!」「恥知らず!」「辺野古を止めてから言え!」等の【やじ】が相次ぎました。

「首相は沖縄の米軍基地を縮小するといいながら、やっていることが違う。首相に県民の思いを直接伝えられるのは式典しかないから、やじも仕方がない」と話す人も居れば、「みんな慰霊のために来ているのに邪魔している」と眉をひそめる人も…。

 県がこうした【やじ】を黙認しているわけではなく、式典会場には「大声等をあげる場合は退席してもらいます」と書かれた看板も置かれていたとか。実際に【やじ】を飛ばした出席者には、関係者が退去を促していたそうです。

玉城知事は式典後、記者団に「戦没者の御霊(みたま)に哀悼の誠をささげる式典なので、静謐な中で式典が行われる方が望ましい」と述べつつも、こう付け加えたのだそうです。
 「参加されている方々にはそれぞれの思いがある。そういう思いを持っていらっしゃるのかなと感じた」と。

「丁寧に」とか「真摯に」とか「対話」とか言いながらも、埋め立てを強行していく安倍政権。この政権下では民意を無視した行いが、数の優劣で嘲笑うかのように強行されている気がします。勿論、判断の仕方は、人それぞれでしょうが、民主主義であるのなら、玉城知事の言う「対話」によって、解決策を見出して欲しいものです。

はぐらかしたり、忖度させたりして、ただ邁進するだけで向き合おうとしない今の政権。沖縄の…琉球王国の歴史を思えば、侵略して、どこまで…いつまで…負担を押し付けようというのか・・・。亡くなっていった方々の思いも含めて、何故、同じ琉球王国の中でさえ、衝突を生まなければならないのでしょうか・・・。

式典のあれこれを言う前に、しっかりと沖縄の歴史を学んでから思いを推し量ってくださいね。

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