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炎上

日本では、ブログが一般に認知され始めた2000年代前半から、炎上が発生するようになったと言われます。炎上中のブログを探して楽しむ「炎上ウォッチャー」と呼ばれる人まで出現し、炎上中のブログをまとめるウェブサイトも存在しているようです。

炎上は、SNSやスマートフォンの普及によって、更に起きやすくなりました。「Twitter」や「Facebook」「Instagram」では、感覚的に写真や文章を投稿できてしまうため、不用意な発言が増え、ボタン1つで瞬時に他のユーザーと情報共有できてしまうため拡散スピードは非常に早く深刻です。

ろくに話の中身の分からない人たちが、全く違った立ち位置から、思ったことを好き勝手に発信していく・・・その多くが、実名を明かさずに出来てしまうものだから、その発言に責任を持とうとはせず、深く考えもしないで発してしまう・・・時には、誤解によって、過剰な攻撃となり、無実の人の人生まで台無しにしてしまうことも…

思えば…思い込みや、勝手なレッテルを貼り付けて攻撃する様子は、イジメや暴力と同じ。違った意見や考え方を知ることは悪いことではないけれど、問題は、その元が、真実を伝えているのか、正確な情報を伝えているのかを冷静に判断し、たとえ信じられる機関からの物であったとしても、偏った見方をしないよう注意したいものです。

実写映像であったとしても、都合の良いところだけを切り取って、誤解を狙って編集されたものも沢山あります。悪意のあるライターも数多く、売上優先の週刊誌などは、デフォルメしたり、特定の言葉を結びつけて、事実と違う話にしてしまうことも数多くありましたよね。かのNHKでさえ、そんな事がありました…。

一般人にしても、加工技術が進歩し、目立ちたい事を優先させるような人が多数出て来ています。つい先日も、殺人現場を装って拡散を依頼したいたずらもあったばかり・・・。情報を得た時点で、丸のみして動いてしまうことが如何に危険で無責任な事かが分かってきます。

政治家のような国民に選ばれ、国民の代行として動いていく人達に対してのバッシングは、当然とも思えてしまうときもありますが、それだって行き過ぎなことは沢山あります。ましてや、芸能人や一般人に対してまで、その炎上が起きてしまうのは違和感を隠せません。さも正義の名の下に…みたいに「さらし首」や「吊し上げ」をしてしまう人まで登場しています。

その昔、チャールズ·ブロンソンが演じる映画に自警団(じけいだん)を扱うものがありました。『狼よさらば』に始まって、『ロサンゼルス』『スーパー・マグナム』『バトルガンM‐16』そして、『狼よさらば 地獄のリベンジャー』に至るまでの5作品です。

自警団とは、権利の侵害が強く想定されるエリアにおいて、司法手続によらず自らの実力行使をもって『自己および共同体の権利を維持確保するため』に結成される組織(私設軍隊・民兵)、およびそれを模した防犯組織のことです。

映画に登場するブロンソン演じるポール・カージーは、「親しい者を悪党に殺されて、たった一人で復讐に立ち上がる男」、犯罪被害に対して自力救済を試みていく人という訳ですが、炎上させようと拡散する人たちは、そんな意識なんでしょうか? 例えそうであったとしても、かなり違いがありますよね・・・。

『自己および共同体の権利を維持確保するため』

ブロンソン演じる自警団を扱う映画の中でも、正義の名の下に行われる暴力の危険性を訴えていますが、それと大きく異なるのは、直接自分との関わりのない所にまで首を突っ込み、情報の確実性も分からないまま対象に攻撃をしてしまうということ…。

もう一つ気になる事…それは炎上の原因となった人物が誰かという「特定」作業がネット上で始まり、また、これも正義の名において?作業が進められていくのです・・・。安易な気持ちで人に迷惑をかけた罰だからと言って、それもまた行きすぎな気がしてしまうのは私だけでしょうか・・・

該当の人物が過去にSNSやブログなどに投稿した内容や、関係のある他のSNSアカウントなどを参考に、どこの誰なのかをネット民たちが推測と調査を繰り返しながら明らかにしていくのです。人物が特定されると、顔写真をはじめ、自宅や勤務先などが明らかにされてしまうこともあります。

私は、スマホを使って通勤時にYahoo!ニュースを読んだりしていますが、炎上ネタが増えている気がしてなりません。

お得な情報や、聞いて幸せな気持ちになれるものなら良いのですが、不快な気持ちにさせられるものが多く、正直、残念な気持ちと、こうして姿の見えない形でブログを書いている私も、その一人にならないように気を付けなければと思うのでした。

どうせ拡散するのなら、話題性があるからとか、攻撃することでストレス発散したりする為ではなく、人の気持ちを豊かにしたり、喜ばせたりできる方が良いですよね!

ついでに、こんな事を書きながら自分の子供たちに対しても、ちょっと心配なところがあります。それは、これまで書いてきた事とは逆に、何かと曲がったというか、素直に受け止めずに、何でも疑ってしまって、これもまた、きちんと見ないうちに否定していくのです…。

社会がおかしくなっているのでしょうか・・・。きっと、私の見方も良くないのでしょうねぇ・・・。いやいや、ちゃんと人の話を最初から最後まで聞いてから判断しなさいってば・・・

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