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耳の不自由な人(相手)の状況を察する心のゆとり

先日、こんなタイトルの記事を読みました。
【注意分からず、激怒される恐怖…聞こえない人が電車で感じる「気まずさ」】
『うっかり電車で乗り過ごしたり、遅延の放送を聞き逃してしまったりした経験、ないですか?これ、耳が聞こえない人にとっては、より身近な話なんです。列車が止まり、乗客がいらついている時。他人から注意されたのが分からず、相手を激怒させてしまった時。色々な場面で気まずさを感じることがあります。』

私は普通に耳が聞こえる方だと思いますが、言われて見ると、確かに社内放送を聞き逃すことが時々あり、ホームで流される遅延情報などは、殆どの場合、聞き取りにくくて困っています。ましてや、耳の不自由な人だったらどれだけ困る事だろうと、改めて思ってしまったのです。

記事の中には、「乗っている電車が、途中で前方と後方の車両に分かれ、それぞれ別方向に移動してしまう時のトラブル」や「終点に着いたことを知らせる放送に気づかず、引き上げ線まで移動してしまったこと」など、いくつかのケースがあげられていました。ある程度聞こえている人でさえ不自由を感じているのですから、耳の不自由な人はもっとですよね。

駅構内で、駅員さんに尋ねようにも、そんな時は駅員さんも大変な時が多く、気の短い人に言いがかりをつけられてる駅員さんも見られ、頼る先がない事もしばしば。
解決策として「鉄道会社でいうと、緊急時に必要な情報を、電光掲示板などで文字化するようルール化、仕組み化する。」などが挙げられていましたが、意外な解決策として挙げられていたのがTwitterです。

聞こえに困難がある人たちの多くは、トラブルに巻き込まれた時、ツイッターに頼っているらしいのです。つまり、「乗り合わせた人が、最新情報を発信してくれたらありがたい」というのです。ツイッターの何気ないつぶやきが、見知らぬ誰かにとって大きな助けになることもあるというのです。

そして、一番考えさせられたのは、【聞こえ方に関する障害】が、外から見えづらいものであるということ。周りの人に耳が不自由なことが分かりにくいだけに無用なトラブルが生まれてしまう事があるのだと…。記事はこうでした…。

地下鉄に乗っていた時のこと・・・。
Aさんは、乗車口の脇に立ち、スマートフォンを見ていました。ふと気づくと、向かい側の座席にいた中年男性が、Aさんの手元を指さしてものすごい剣幕で怒っていたのです。
「スマホですか?」と尋ねるとうなずいたので、「スマホのことが気になる人なのかも」と察して、電源を切りました。すると男性は落ち着いたそうです。しかし、一部始終を周りの乗客に見られ、Aさんはいたたまれない気持ちになったといいます。

Aさんにしてみれば、普通に電車に乗っていただけ。でも、自分が気づかなかったばかりに、その男性は大声を出し続けていた。Aさんは、周囲の乗客に、心配や迷惑をかけてしまい、ショックを受けたそうです。そしてAさんは、そんな時、こうしてくれたらと言われていたのだとか・・・。

呼びかけても反応がなく、もし聞こえない人なのかもと思ったときは、「紙やスマホのメモに書いて、周りの人には分からない、私だけが気づくようなかたちでこっそり教えてもらえるとうれしいです」と・・・。

通勤の時間帯など、朝からイライラしている人もいたり、並ぶことがルールとなっていても、横入りしたりして、注意されれば逆切れする人など、ストレス社会の中で生きる不自由な人たちは本当に大変だと思います。ゆとりのない状況も分かりますが、心の中に、もっともっと【思いやる気持ち】を持ちたいですよね。

呼びかけた相手が反応しない時、「あの人はもしかしたら聞こえない人かもしれない」という可能性を頭の片隅においておくこと。記事の中でAさんはこう話されていました。
「障害は私の中にあるのではなく、お互いの関係性の中にある。私の力だけでは解決できない。そう気づいてからはお互いの関係性を見つめ直すようになりました」

双方の努力が必要とは言え、やはり、不自由ではない人が不自由な人を率先してサポートしていく努力は、耳の不自由さに限らず様々な場面で必要なはずです。自分の事だけに目を向けるのではなく、スマホの画面に釘付けになるのでもなく、周りを感じたり思ったりする心のゆとりを持って行きたいものですよね。

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