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親の虐待や周囲のいじめから守れない悲しい社会

嫌というほど耳にする野田市の小4女児虐待死事件。実態が明らかになるほどに、信じ難い話ばかりで、その1つ1つについて書く気もありませんが、教育委員会や児童相談所の不手際への怒りの声が増すのも良く分かります。「児童相談所の人手不足」が原因と話す人も少なくないようですし、警察との連携不足が大きな要因ではないかという話もよく分かります。

厚生労働省のホームページには児童相談所についてこの様に書かれています。
第1章 児童相談所の概要
第1節 児童相談所の性格と任務
(3) 児童相談所は、この目的を達成するために、基本的に次の3つの条件を満たしている必要がある。
[1] 児童福祉に関する高い専門性を有していること
[2] 地域住民に浸透した機関であること
[3] 児童福祉に関する機関、施設等との連携が十分に図られていること
第7章 各種機関との連携
第1節 各種機関との連携の重要性
(1) 子どもや家庭をめぐる問題は複雑・多様化しており、問題が深刻化する前の早期発見・早期対応、子どもや家庭に対するきめ細かな支援が重要となっている。そのためには、児童相談所の有する機能等のほか、福祉事務所、知的障害者更生相談所、身体障害者更生相談所、児童福祉施設、児童委員、児童家庭支援センター等福祉分野の機関のみならず、保健所、精神保健福祉センター、市町村保健センター、家庭裁判所、学校、教育委員会、警察、人権擁護委員、民間団体等種々の分野の機関とも連携を図るとともに、各機関とのネットワークを構築して、その活用を図ることが必要である。
(参照元 児童相談所運営指針の改正について平成17年2月14日…くしくも1年前…)

しかし、こうした運営指針が謳われていても、実際のところ、現場に活かされていないのが現実です。暴力的な男がねじ込んできたときに、児童相談所や教育委員会のスタッフで対応できるはずもないし、後ろ向きな人数を増やしたところで、事態が改善されるはずもありません。何が足りないのか・・・。

私は、「何のために、その仕事に就いているのか」という意識や自覚が不足しているような気がするのです。苦しんでいる子供がいたら「何としても助けてあげたい」・・・そんな気持ちを最優先にできれば、お国の方針どうこうなんて関係なく、やるべきことが見えてくるはず。親が暴力的で危険を感じたなら、当然の様に庶民を暴力から守る警察を頼るべきなのです。

いじめに関しても同様です。子供が好きだからこその先生であって欲しいし、そうであれば、子供の僅かな表情の変化や周囲の行動の異変には気づくはずです。私も、中学校で教師をしていたことがあるので、それについては自信を持って断言できます。

残念ながら、私の甥っ子は小学生の高学年から「いじめ」にあい、それによって統合失調症にまで追い込まれ、25歳になろうとする今も尚、病院で症状を抑えるための強い薬を飲まされ、身体の震えや睡魔に見舞われる日が続いています。いじめられた本人の一生ばかりか、家族の一生まで台無しにされた気がしています・・・。

悲しいかな、学校の先生の中にも、子供が好きだから教師になったのではない人がいます。
【公務員は安定しているし、待遇も良いし、自分の時間も十分確保できる。】
そんな事が言われるから、そんな事を目的として先生になる人たちです。お役所の人の中にも多く見られるタイプです。だから、そうした人たちがこうした問題を起こし、頑張っている公務員の印象まで悪くしてしまうのです。

公務員の中には、頂く給料以上に時間外まで働きっぱなしの人も沢山います。それは、「何のために、その仕事に就いたのか」が、よく分かっているからこそ、出来る事を精一杯することの結果なんだと思います。

これから仕事を選んで、生活を支えていく皆さんにも、よく考えて欲しいと思います。
『何のために、その仕事に就くのか』
「〇〇の良さを伝えたい」「○○することで社会貢献がしたい」「○○の研究をして不自由な人を救いたい」等々。

勿論、内側に向けての「家族を支えたい」「収入を得て夢を実現したい」「有効な時間を手にして、自分の才能にも投資したい」等の目的もあるでしょう。でも、これだけは忘れないで欲しいのです。
「仕事をしてお金を得る」という事は、その仕事の目的とするところを果たすからこそ得られるお金なんだと。だからこそ、今回の教育委員会や児童相談所の対応に関しては情けなくなるばかりなのです。

ついでにもう一つ…だからと言って、教育委員会や児童相談所に嫌がらせの電話や手紙を送りつける人…やめてください。ちゃんと仕事をしようとしている人の邪魔にまでなってしまいます。こうした事件を自分のストレスの発散に転化してしまっているのではありませんか?

1人1人、まず自分にできる事を考え、しっかりと取り組んでいきましょうよ。
より良い社会にして行く為、なって行く為に必要な事を・・・。

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