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95%の視力がなくても、夢を諦めなかった驚きの実話

先日、【5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生】という映画を観ました。サリヤ・カハヴァッテ氏の自伝をもとに創られた映画で、95%の視力を失いながら「5つ星ホテルで働きたい」という夢のために大芝居を打った学生の実話をもとにして創られた映画です。

スリランカ人の父とドイツ人の母を持つ青年サリーは、先天性の病で視力の95%を失いますが、周囲が勧める盲学校への入学を拒み、努力の末に普通高校を卒業していきます。視力障害からノートが取れない為に、先生の話す言葉を自分の中で繰り返し、丸呑みしていく様は圧巻です。

高校を卒業すると、14歳からの夢であるホテルマンになるために、様々なホテルに応募していきますが、視力障害のためにことごとく断られてしまいます。するとサリーは、無謀にも障害を隠してミュンヘンにある最高級5つ星ホテルに応募していくのです。

持ち前の真面目さとホテルマンにかける情熱が買われ、見習い研修生として働くことに成功すると、卓越した記憶力と聴力を活かし、障害を周囲に悟られないように懸命に働くサリー。それでも95%の視力を失っているサリーには、どうしても失敗を避けられない時が起こってしまいます。

そんな時です・・・同じ研修生としてスタートした仲間のマックスをはじめ、サリーの障害に気づいた人々が、彼をバックアップしていくのです。沢山の親身なサポートのおかげで何とか課題をクリアしていくサリー。周りの人の支えは、サリーの人柄が呼び込んでいるようにも見えました。

そして、幸運にも運命の声と感じてしまう出会いがあり、ホテルに野菜を納めている農場の女性ラウラと恋に落ちていきます。視力障害がある事を話す自信がなく、隠しての交際となりますが、ここでも仲間のマックスが助けてくれます。公私ともに充実した日々を送っていきますが、物語は、そんなに簡単にはいかないもの…。

ある日、父が金品を持ち逃げし、家族を捨ててスリランカで再婚してしまったことから、サリーは母と妹を養うためにアルバイトまで始めることになってしまい、その日々の忙しさから薬物に手を出すようになってしまいます。

さらには、障害をラウラに隠していた為に、幼い息子の子守を任され、その最中に見失うという大失敗を犯したことで、ラウラからの信頼を失ってしまい、仕事でも、結婚式のウェディングケーキにぶつかって台無しにしてしまうという取り返しのつかない大失態を演じてしまいます。自暴自棄になって荒れてしまうサリー・・・

それでも夢を諦めたくないサリーは、ホテルの教官らに障害を隠していたことを詫び、研修生としての修了試験に臨むことになります・・・。あまりにも厳しすぎるのではないかと思われる鬼教官とのやり取りは、後に大きな感動を生み出していく事になります…。

見事にハッピーエンドを迎えて気分よく見終われる映画ですが、それだけでなく、実話を基にして創られた映画だけに、障害を持ちながらも頑張る人にも、きっと勇気と希望を与えてくれる作品だと思います。映画の最後には、作品のもととなった本人が主役を演じた役者さんと握手するシーンまで映し出されます。

主役が一生懸命頑張る姿。それを支える周囲の人の心の温かさ・・・なんと、気持ちの良い映画だったことでしょうか・・・。ちなみに、こちらが公式サイトになります。
http://5p-kiseki.com/
もうDVDにもなっているようですから、是非観て頂けたらと思います。お薦めです。

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