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免疫チェックポイント阻害剤が叶える、新時代のがん治療とその課題

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がん免疫療法がん治療

がん細胞と白血球

今回は、がん治療研究の最先端として注目されている「免疫チェックポイント阻害剤」を用いたがん免疫治療について解説。加えて、「免疫チェックポイント阻害剤の現状と展望」と題したAEオリジナルセミナー第7弾についてご紹介していきたいと思います。

免疫チェックポイント阻害剤 - がん免疫治療の最右翼

がん細胞はT細胞の働きにブレーキを掛けることが分かっています(T細胞抑制シグナル)。
免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞によるブレーキを解除することで、免疫細胞の働きを活発にし、がん細胞を攻撃できるようにする治療法です。免疫チェックポイント阻害剤の有効性は様々ながんにおいて報告されており、免疫チェックポイント阻害剤はがん免疫治療において高い期待を寄せられています。

免疫チェックポイント阻害剤 臨床のいま

免疫チェックポイント阻害剤は抗CTLA-4抗体、抗PD-L1抗体や抗PD-1抗体が主となります。
免疫チェックポイント阻害剤が効果を発揮する仕組みの一例を挙げると、抗CTLA-4抗体は活性化T細胞上のCTLA-4と抗原提示細胞上のB7(CD80/CD86)との結合を阻害することで、活性化T細胞上の共刺激分子であるCD28とB7の結合を可能にし、T細胞を活性化させます。また制御性T抗細胞(Treg)上のCTLA-4に結合することでTregを排除し、活性化T細胞上の共刺激分子であるCD28とB7の結合を可能にし、T細胞を活性化させます。抗PD-L1抗体や抗PD-1抗体はがん細胞が持つPD-L1もしくはT細胞にあるPD-1という受容体に作用し、PD-L1とPD-1の結合を阻害することでT細胞の活性化を維持させます。
免疫チェックポイント阻害剤は有効な治療薬である一方、創薬の観点からは、それぞれの免疫チェックポイント阻害剤には副作用があることも理解する必要があります。また新規の治療法であるため、臨床応用においてどの患者に使うべきかの基準が存在しないことが課題となっており、がん治療の既存手法とどのように組み合わせて用いるかが議論されています。がん免疫治療は最先端の研究者が議論を重ねている、発展段階の治療法なのです。

PD-1を発見した本庶佑 特別教授が2018年のノーベル生理学・医学賞を授与

昨日10月1日、京都大高等研究院の本庶佑 特別教授にノーベル医学生理学賞が授与されることが発表されました。本庶氏の業績として重視されたのが、抗PD-1抗体である「オプジーボ」の開発につながった「PD-1」の発見。これまで研究者の間では広く知られていた免疫チェックポイント阻害剤ですが、一躍世間の注目を浴びることとなりました。
これにより、研究費を拠出する助成団体などからの注目度も高まり、本分野の研究は今後いっそう活性化することが期待されます。

AEオリジナルセミナー第7弾は「免疫チェックポイント阻害剤の現状と展望」について

免疫チェックポイント阻害剤は有効ながん免疫治療薬として小野薬品をはじめ5社から既に上市されていますが、広く一般的に実用化された暁には、外科療法や化学療法、放射線療法に追加される新時代のがん治療法としての地位を確立することが期待されます。
AEオリジナルセミナーでは、東京大学 医科学研究所 附属ヒトゲノム解析センターの柴田龍弘先生ほか、2名を招いての招待講演を予定しています。「腫瘍免疫ゲノム解析:いまどこまで知ることができるのか?」と題して、がん免疫療法の最前線について紹介。1日たっぷりと話を聞くことができるこの機会に、是非足を運んでみては如何でしょうか?

・弊社オリジナルセミナー第7弾「免疫チェックポイント阻害剤の現状と展望 2018」開催のご案内 _ トピックス _ エー・イー企画

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