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高齢者による暴走運転、被害者も加害者も・・・

テレビ東京の『家、ついて行ってイイですか?』という番組をご存知でしょうか? 終電の発車時刻以降に、街頭で「タクシー代を出すので家について行ってイイですか?」と番組制作者が声をかけ、同意を得られた人の帰宅路に同行し、住居を訪問してインタビューしていくという番組。

終電以外にも大衆浴場に出入りする老人を捕まえる事もあり、対象者の帰宅先が徒歩圏の場合は、タクシー代金ではなくコンビニエンスストアなどの買い物代金を立て替える場合もあって、異なるパターンはあるものの、要するに相手の同意が得られれば、突然自宅を訪問し「ありのままの出演者の姿を浮き彫りにしていく」という番組で、訪問を終える頃には、毎回ビートルズの「レット・イット・ビー」が流されていきます。

みかけは、「とんでもないと人」や「いいかげんな人」に見えても、自宅を訪問し話を聞いていくと、「とんでもない苦労」をかかえていたり、「壮絶な過去を生き抜いてきた人」だったり、人は見かけによらないものだという事を、つくづく思い知らされる番組で、【レット・イット・ビー】が流される頃には、心が熱くなっているのが分かります。

そんな番組に、先日、オヤジギャグを連発しながら気さくな様子で取材に応じた47歳の男性が登場していました。昔は板前をしていたそうですが、今は働く事もせず…。どこから見ても、どこにでも居そうな酔っ払いのオヤジです。

ロケ隊が男性の家に就くと、そこは、かつて家族と生活していた一軒家。玄関先にスーツがかけてあったので尋ねてみると、「今日着たの。娘の裁判」と、仏壇へ案内されます。家の中には閉めてしまったという、自身が経営していた和食店で使っていた商売道具がたくさん置かれていました。閉店したのは「3年くらい前」。その理由については「閉めざるを得なかった。物凄い賑わってたけど」と…。

実は3年前、男性は当時高校1年生だった長女(享年15)を交通事故で亡くしていたのです。横断歩道を渡り終え、駅に向かって歩いていたところを、80歳の男性が運転する車が後ろから突っ込んできて…。そうです。最近よくニュースで取り上げられている高齢者による暴走運転による事故でした…。

「そのまま壁に向かってうちの娘を押し当てて、5分も6分も10分も降りてこない。本人は。周りの人間がダーンと窓叩いて、それでも降りてこない。『何やってんだ!お前、早く降りろ!バックしろ!』。それでもアクセル踏み潰してた」

周辺のマンションの3~4階まで、長女が「ギャー!」と叫ぶ声が響き渡っていたそうです。長女は救急車で病院に運ばれましたが、その時点で心肺停止。開胸して心臓マッサージも行われたものの、帰らぬ人となってしまったとのこと。その日はたまたま学校が休みで、ADWIMPSのライブに行く途中だったそうで、誕生日まであと2日だったとか…。

刑事裁判では禁錮1年6カ月で、民事裁判の判決は今秋頃に出る予定だと言いますが…。「ただ、その加害者、今日裁判所行ったら、2月7日に死にましたって。ふざけんなって話だよな。オレ、どこに誰に、何を言えばいいの? それで判決出た、出ない? 冗談じゃないよね。お金払う、払わない。そういう問題じゃないよ。納得なんていくわけないのに、納得いかされちゃうんだから、判決として」

店を閉めた理由は、こうでした…。
「(娘が亡くなってから)何も手がつかないですよ。収入も入らぬまま家賃だけ払って。(店維持するのは)不可能じゃないですか。だから店を畳んじゃいました」と明かしていました。

長女の遺影を前に、男性は「悔しくて、無念で仕方がない。何もしてあげられなかった。抱きしめたいよ……。抱きしめたいよ……。抱きしめたいですよ……」と涙。また、長女の幼少期の写真を見ながら「こんなちっちゃくて、こんなに……この子がいなくなっちゃったと思ったら、死にてぇよ、オレだって。可愛いだろ? こういう写真見ちゃって、悲しみが先に来ちゃって前に行けねぇよ」と辛い胸の内を語られていました。

最後に、スタッフが「お店を再開する気持ちは?」と質問すると・・・
「ありますよ。この裁判が決着して、私なりにもう一度やれる力があると思えば、決断してやろうかなと思ってますよ。そうすれば下の子にもご飯食べさせてあげられるし。僕が作ったものは美味しいって言ってくれてたから。もう1回。プロフェッショナルになりますよ。それは……娘に約束したいかな」と前を向いていました・・・。

多発する高齢者による暴走運転事故のニュースを聞くと、免許の返納を義務付けるべきだとも思ってしまうのですが、現行の免許返納は自己判断に委ねられる部分が多く、警視庁の発表によると、2008年の75歳以上の返納率は5.18%なんだそうです。また、『自分の運転テクニックなら十分危険回避できる』と考える割合は、65~69歳で29%、70~74歳で46%、75歳以上で53%と、年齢が高いほど高くなる傾向があるんだとか。

地方部ではそもそも公共交通機関が充実していないし、車がないと生活が不便な方がいるのも事実です。せめて、交通手段が何とかなる方々だけでも、運転を控えめにしてくれると良いのですが…。

私の父親も高齢で運転をしています。正直、運転を止めさせたいのですが、息子の私が言っても聞く耳を持っていません。でも、孫を大切にするお年寄りが多いから、孫からアプローチすれば考え直してくれるお年寄りも多いのではないかと思ったりもします。

被害に遭う人も悲惨ですが、加害者となってしまう高齢者も悲惨なものを背負うのではないかと想像ができます。周りにいる人間が判断の鈍くなってきた人たちをサポートしていく必要がありますよね。被害者も加害者も作らない為に・・・

さてさて、ご無沙汰していた前回の暗号問題の答えですが。country→xlfmgibを参考に、xildmを解読…ということで、アトバシュ暗号ですから、単純にアトバシュ暗号の換字表に当てはめて読み解いていくとcrownという事になります。できましたか?

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